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今日は、大統領就任式だったので、その話を。 この就任式は、アメリカの歴史の中で第55回目。 大統領は、第43代大統領、ジョージ.W.ブッシュ。 副大統領は、第46代副大統領、リチャード・チェイニー。 <就任式って何?> 大統領就任式は、大統領選挙の翌年の1月20日に、連邦議会の建物で行われる。 正確には、その正午に、最高裁長官の前で新大統領が宣誓することになっている。 宣誓の言葉は、 "I do solemnly swear that I will faithfully execute the office of president of the United States, and will to the best of my abillity, preserve, protect and defend the Constitution of the United States." 「アメリカ大統領の職務を忠実に執行し、その能力の限りを尽くして、アメリカ憲法を守っていくことを厳粛に誓います。」というような感じ。 これは、最高裁判所長官が読んだ後に続けて読むという形で行われる。 そして、その後、大統領自らが国民に向けて演説をするのである。 ちなみに今までの最短の演説は、初代大統領ジョージワシントンが2期目に行ったもので、 わずか135単語。最長は8000単語以上である。 <余談:最高裁長官について> さて、この大統領就任式、最高裁長官にとっては晴れの舞台。 しかし、今の長官は、昨年10月末にガンの手術を受けて、 それ以来、公に姿を見せることもなく、病状も詳細にはせず、 放射線治療などを受け続けてきた。 本当にこれるのかよぉ という心配があったが、ちゃんと職務をこなしていた。 裁判の職務の方は、記録などを送ってもらってやっていたようだが。 <関連イベント> 大統領就任式は、関連イベントが盛りだくさん。 就任式の後のパレードには、各州の最優秀のバンドが来るし、 馬に乗って行進しているグループだけでも4つ以上。 さらには、[Ball]と呼ばれる各種パーティーも目白押し。 大統領・副大統領は、みんなの前で夫人と踊ったりする。 公式の[Ball]は、20日に9つ行われる。 このほかの関連イベントをあわせれば、 軍関係のだけでも3つ。 若者向けのものはヒラリー=ダフなどのアイドルのコンサート付き。 テキサス州の人を招待したパーティは、ブーツと黒いネクタイ着用。 19日のディナーは、一人2500ドルの参加費。 こうしたイベントを取り仕切るのが、大統領就任委員会である。 その予算、約4000万ドル。基本的に献金でまかなわれている。 選挙中の献金は規制されているので、こっちにお金が流れやすいとか。 「パーティーにそれだけのお金を使うんだったら、 イラクの兵士にちゃんとした装備を送ってやれよ」という批判もあがるほど。 <ものものしい警備> 911テロの後の始めての就任式ということもあり、厳重な警備体制。 パレードの沿道への道も封鎖され、空港並みのチェック体制が敷かれていた。 DCの警察やFBIだけではなく、全米から2000人の警察官が派遣された。 1m弱置きに警備員を配備し、警察犬も軍人も投入。 さらに警備の本部はDCの西、バージニア州の秘密の場所に置くという念の入れよう。 その訓練の様子がテレビで放送されていたのだが、 「脅威はパレードのルートからやってくるのではなく、外からやってくる」 と説明していた。単によそ見をするなということか・・・。 <抗議活動> ブッシュ大統領の不人気ぶりはあいかわらず。人気ぶりも相当なんだけどねぇ。 とにかく嫌っている人は本当に嫌い。就任式後のパレードでも抗議運動が行われた。 その1つが、ブッシュとチェイニーの車が通るときに、背を向けるというもの。 さらには、[shame on you!] といった悪口をぶつけていた。 ブッシュファンの人は、「ちっ、ヒッピーどもがぁ!」 なーんて毒づいてましたけどね。 でも、抗議活動が行き過ぎちゃって、セキュリティーチェック地点を急遽閉鎖したりと、 なかなか過激だったようです。 <テレビうつり> パレードの開始が抗議団体とのごたごた等で遅れたこともあってか、 大統領と副大統領は、車に乗ったままで前を通り過ぎていった。 しかし、ちゃんとホワイトハウスの近くでは車から降りて歩いている。 当然、マスコミはそっちを「絵」として使うわけで、テレビを見ているだけだと、 ずーっとにこやかに歩いていたような印象を与えるわけである。 こういうところは、うまいなぁ。 #
by presidentbush
| 2005-01-21 18:57
| 大統領制度
ずいぶんと久しぶりの書き込みになってしまいました。 昨年の大統領選挙期間中にちょっと注目を集めたのが、Jibjab。 独特のリズムと映像に合わせて、候補者なんかが歌っているという設定。 ホームページは、次のサイトです。 http://jibjab.com/lowband/default.htm 大統領選挙中のブッシュ・ケリー両候補を扱ったのが [This Land] 再選を果たしたブッシュ大統領を扱ったのが [Second Term]。 後者は、大統領就任式を前に出された新バージョン。 なかなかえげつない皮肉も入ってますが、いろんな論点を盛り込んでいて、 大統領選挙やブッシュ政権をつぶさに見ている人には、笑えるというか、 良くできてるなぁと感心させられる内容です。。 #
by presidentbush
| 2005-01-21 00:00
| 大統領選挙2004
アメリカって国は、基本的に、「民主主義」しかしらないんだよなぁ。 そもそも宗教的迫害から逃げてきて、王政とかそういうのを作らずに、 最初から民主主義を掲げてるんだもんなぁ。 独裁とか専制君主とかいっても、そのプラスの面もありうることを学ぶことはないんだろうな。 そう考えてみると、なるほどなぁ・・・ と思えてくるようなこともありますね。 【補足】 aoさんの突っ込みに答えて補足させていただくと・・・、 ほとんどの先進国って自国の歴史を学ぶ課程で、 専制君主とか封建制の時代があることを学び、 そういう制度にも時代的/文化的背景に応じた何らかの合理性があり、 その過程の中での進歩なども理解するわけです。 ところが、アメリカの歴史をひも解いてみると、 イギリスの絶対専制君主からの独立から始まる。 歴史の中で学ぶのは、悪としての専制君主制度と 正義としての民主主義になってしまうわけです。 まぁ、正義と悪というレベルにまでしてしまうのは、 アメリカという文化のなせる業なんでしょうけど。 #
by presidentbush
| 2004-11-29 13:11
11月2日の大統領選挙は、選挙人が誰に投票するかを選ぶんだってことは分かったんだけど、その選挙人ってやつらは、これからなにするんだよ?? --そんな質問を受けました。 (答え) 合衆国憲法第2条第1項と法律で、次のように決まっています。 まず、選挙人は、12月に、それぞれの州に集まって投票します。 集まる日は、12月の第2水曜日の次の月曜日になっています。ややこしいですね。 投票結果は、きちんと封印されて、連邦政府の所在地に送付されます。 あて先は、上院議長。副大統領が兼ねているので、今は、チェイニーですね。 これを、翌年の1月6日に、上院下院全員の前で上院議長が開封し、集計するわけです。 というわけで、本当の新しい大統領が選ばれるのは、1月6日ということになります。 おまけですが、大統領の就任式は1月20日に行われ、 議会の西側から演説が行われることになっています。 ところで、選挙人は、本当に決められたとおりに投票するのかよ? という疑問があります。 多分、多くの州では、選挙人の配分方法が州憲法で規定されているので、 選挙人はそれに拘束され、きちんと投票してるんだと思います。 ただ、2000年には、ワシントンDCの選挙人の1人が棄権するというようなこともありました。 また、僕のあいまいな記憶なんですが、19世紀に一度、 ある州の選挙人が、州の選挙結果を無視して、反対候補に投票し、 大統領選挙の結果をひっくり返したことがあったそうです。 その州出身の候補者だったのですが、その州では相手候補に敗れてしまいました。 そこで、まぁ、州の有力者たちががんばったんでしょうねぇ。 これまた、なぞの多い制度ですな。 #
by presidentbush
| 2004-11-09 18:44
| 大統領制度
2004年の選挙は、共和党の躍進に終わった。 ブッシュ大統領再選 上院議員 51人から55人に (全体100人) 下院議員 227人から231人に (全体435人) ちなみに、大統領選挙は4年に1度、下院選挙は2年に1度、上院議員選挙は2年に1度行われる。上院議員の任期は6年で、3分の1ずつ改選されることになっており、今回は34議席が対象になった。そんなわけで、3つ同時に行われたわけである。 これまでの選挙では、大統領と同じ党が議会で議席を伸ばすのはまれだった。 上院・下院の両方で議席をのばしたのはさらにまれで、 20世紀では、1936年のフランクリン・ルーズベルト(民主党:通称FDR) その前が1900年の ウィリアム・マッキンリー(共和党) である。 上院議員選挙では、ジョージア州、サウス・カロライナ州、ノース・カロライナ州、ルイジアナ州の南部4州で、議席が民主党から共和党に変わったこと、上院で民主党のリーダーであったトム・ダッシェルが共和党候補に負けたこと、が非常に印象的であった。 後者は、鳩山由希夫が民主党党首だったときに、衆議院選挙で危うく落選しかけたことがあったが、それぐらいインパクトのあるできごとである。そして、前者は、穏健な民主党候補が、ことごとく強硬な共和党に負けたことを意味する。民主党が、党としての支持基盤を失いかけている、新しい価値観を作れないでいる・・・、そういうことも感じたりもした。 今回の選挙は、ブッシュ一人の勝利ではなく、共和党全体の大勝利である。 特に、共和党右派の大躍進が目立つため、アメリカの政策は、 ますますそういう傾向が強まっていくであろうし、 民主党と共和党が議会で妥協する必要がなくなるため、 ますます国としてイデロギー分裂を招くのではないか・・という考えもある。 この辺りは、共和党とアメリカ保守主義の分析として、別に扱いたい。 ところで、大統領選挙などにあわせて、住民投票が行われることがある。 というか、非常に多くの場所で行われている。 今年、注目されたのが、ゲイの結婚を禁止するというものである。具体的には、州憲法を改正し、「結婚は、男性と女性の間にのみ認められる制度である」というようにするのである。これが11の州で投票にかけられ、すべての州で圧倒的多数で可決された。これも、「道徳的価値観」が争点になった背景と同じようなことが背景になっている。 また、カリフォルニア州では、ES細胞の研究に、今後10年で30億ドルを使うかどうかが住民投票に付され、可決された。スーパーマン役だった役者の死、シュワルツネッガー知事の後押しがあったからだが、スケールがでかい。ちなみに、大統領選挙の議論では、2500万ドル認めるか、1億ドル認めるかというようなレベルだった・・・。バイオテクノロジーの最先端技術で、倫理の問題をはらむ一方で、高収益が約束された分野。日本もこの分野で差をつけられそうだ・・・。 #
by presidentbush
| 2004-11-05 20:46
| 大統領選挙2004
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